2019年11月に第一子となる娘を出産した新米ママの私。
出産前には、当たり前に授乳ができるものと思っていました。
妊娠後期に入り、バースプランと同時に授乳の希望(母乳、混合、ミルク)を聞かれた際にも、「母乳が出れば母乳メインの混合で、出なければミルクで~。」
なんて軽く答えてました。
出産後に母乳のことでどれだけ悩むのかもこの時は知らずに・・・。
お腹の張りが怖くてマッサージもしなかった妊娠期間
“赤ちゃんが吸いやすいおっぱいを作るために、妊娠中から乳頭マッサージをしておきましょう!ただし!切迫などでお医者さんから禁止されている場合や、お腹の張りが強い場合は無理せず中止しましょう。”
そう助産師さんにも言われていましたが、実際マッサージをしてみると、お腹の張りも強くなるし、面倒くさいしでまともにマッサージをしていませんでした。
出産前の私に言っておきたい・・・。
「どうせ暇なんだから、今のうちにしっかりとマッサージしときなさい!!!」
というのも、私は片方が陥没。
刺激を与えたら出てくる仮性陥没でした。
授乳できるのかどうか不安だった私は、妊娠後期に助産師さんに聞いてみたのですが、私の乳頭を確認した助産師さんには、
「あ~、大丈夫!!これは吸えるよ・・・!」と言ってもらえたので、その言葉に甘えて全然心配しなくなっちゃったんです。
少しでもマッサージを頑張っていたら、新生児期にあれほどまでに苦労することはなかったかもしれない・・・。
今でもそんな気持ちです。
授乳が難しいと思い知らされる入院期間
2800グラムちょっとという平均的な体重で産まれてきた娘。
出産時間が夕方で出血量が多かったことから、3時間以上分娩台で休むことになり、自分の入院部屋に戻れたのは消灯直前。
部屋に帰る前に「どうする??おっぱいあげる??でも出血も多かったし、今日はゆっくり休んで明日からにする??」と助産師さん。
特にこだわりもなかったし、夜遅いとスタッフさんの数も少なく大変だろうし・・・。
と出産当日は母乳をあげることなく、翌日からのスタートとなりました。
翌日から授乳の練習スタート。
授乳クッションに乗せて、助産師さんのサポートで咥えさせてみます。
ところが全然吸えない・・・!
わが子はおちょぼ口で全然口が大きく開かず、なかなか咥えられなかったのです。
陥没している側はともかく、もう片方も全然吸えないんです。
扁平とかではなく、哺乳瓶ような立派な乳首をしているにも関わらず、です。
助産師さんにも「吸えないはずはないんだけどね~」とのこと。
仕方なくミルクを足して、練習していくことになりました。
また、マッサージをしていなかったこともあってか、母乳は全然出ず、おっぱいが張るということもありませんでした。
練習と同時に「マッサージしてしっかりと刺激してね!とにかく暇さえあればマッサージ!!寝ぼけながらもマッサージして!!」と念を押されてしまいました。
一人では全くできる気配がなかったので、入院中はとにかく助産師さんを捕まえては練習!
姿勢を変えてみたり、泣き叫ぶわが子の頭を助産師さんががっしり掴まえて無理やり咥えさせる・・・!
そんなこんなで退院前日には片方はスムーズに飲んでくれるようになりました。
が、問題は陥没しているもう一方のほう。
咥えさせるとギャン泣き!!!もうこっちが泣きたくなるくらいの拒否具合。
保護器を使ってみたり、哺乳瓶の乳首を胸に当てて吸わせてみたりもしましたが、なかなかうまくいきません。
片方授乳→足りない分ミルクをあげる→ゲップを出して寝かせる→陥没しているほうを乳頭マッサージ(搾乳)というルーティーンを続けたのですが、慣れない調乳にも時間がかかるし、なかなかゲップが出ない子だったのでそれにも時間がかかるし・・・。
この一連の流れで1時間30分かかることも。
寝るころには次の授乳までもう1時間じゃん・・・。
ってことで産後のボロボロの身体がさらにボロボロに・・・。
しかもプロの助産師さんが搾乳しても、10cc程度。
「ああ、私、母乳出ないんだ・・・。」
これだけ時間をかけてたったこれだけ??と絶望的になったのを今でも覚えています。
直母を習得できずに退院
結局、片方はスムーズに授乳できるようになったものの、陥没しているもう片方は全く授乳できる気配のないまま退院することに。
退院の日に母乳測定をしてみると40ccは飲めていたので、毎回40ccのミルクを足すように指導されました。
授乳が上手くいかず、助産師さんがいない状態での新生児との生活が始まりました。(実母も他界してたので、自宅への退院でした。)
妊娠中は哺乳瓶を2つ(ピジョンの母乳実感とNUKのもの)を買っていましたが、足りない・・・!と思って急遽買い足すことに。
妊娠中は考えもしませんでしたが、哺乳瓶は母乳よりも飲みやすいため、哺乳瓶に慣れすぎてしまうと母乳拒否する赤ちゃんも多いんですよね。
母乳拒否になっては困る・・・。と思い、産院の売店で販売していた母乳相談室を購入しました。
母乳相談室の乳首は出づらくなっているので、赤ちゃんが頑張って吸おうとしないと出てきません。他の哺乳瓶とは飲むスピードも全然違って、赤ちゃんの吸う力も鍛えられてとても良かったです。
ただ、哺乳瓶が可愛くなくてテンションが上がらない。笑
ですが、母乳相談室は同じピジョン製の母乳実感と互換性があるので、哺乳瓶は母乳実感、乳首だけ母乳相談室という使い方もできます。
母乳は出さないと作られないので、とにかくマッサージや搾乳をするように指導されたので、しばらくは手絞りで搾乳を頑張っていたのですが、頑張って頑張って時間をかけてもようやく10cc~20cc程度。
絞り方が下手くそでなかなかスムーズにいかなかったので、搾乳機も購入しました。
産院でも使っていたメデラの手動タイプのものを購入。
搾乳機は助産師さんでも意見が分かれてましたが、私は短時間で搾乳ができたのでとっても助かりました。
直母練習方法
しばらくは自己流で直母の練習をしました。
授乳をするうえで、ポジショニングってとっても大事。
ポジショニングが悪いと、飲めているように見えて飲めていないということもあるそうです。
赤ちゃんを自分の身体に密着させるのがポイントですが、とっても小さい新生児期には授乳クッションが必須でした。
私はベルメゾンの丸洗いできる授乳クッションを愛用。ほどよい厚みで値段も安くていい買い物でした。
赤ちゃんが直母を嫌がる理由は、陥没している側はもう片方に比べて固かったのも原因だったようです。
まずは授乳の前に、マッサージでほぐしつつ、陥没を突出させます。
そこに赤ちゃんの口を大きく開けさせて、乳輪ごとしっかりと咥えさせるようにします。
でも、咥えさせた瞬間にギャン泣き。
何度か続けますが、ギャン泣きに耐えられずに断念。
直母練習→片側で授乳→足りなかったら調乳してミルクを飲ませる→ゲップ&寝かしつけ→搾乳
この繰り返しでした。
授乳とおむつ替え、寝かしつけの無限ループでただでさえ寝不足でふらふらな新生児期。
哺乳瓶の消毒もあるし、ひたすら授乳のことでいっぱいいっぱいでした。
陥没や扁平でも保護器を使用したら飲めるという赤ちゃんも多いらしいので、それも試してみました。
まずはピジョンの保護器のハードタイプ。
保護器が固すぎてまだまだ吸う力が弱い新生児のわが子は吸えませんでした。
そして評判の良いメデラのものも購入。
これはペラペラで薄くて柔らかく、赤ちゃんも吸いやすそうな作りでしたが、わが子は気に食わないのかペッ!!と出して吸ってくれませんでした。
ですが、これで練習を繰り返して直母できるようになった!という口コミも多かったです。
それと、哺乳瓶の乳首部分を乳首に被せて吸わせるという方法も産院で習いました。
母乳相談室の乳首で試すと吸ってくれるのですが、真空になって痛くなるので断念。
母乳実感のものでも試しましたが、すぐに外れてしまうし吸ってくれずになかなか上手くいきませんでした。
そんなこんなで保護器を使用しての授乳もうまくいかず、しばらくは片乳授乳の日々が続きました。
陥没側は搾乳を続けていたもののなかなか母乳量は増えずに、もう片方側だけが張ってくるばかり。
もともと1カップほど左右差があったのですが、2カップほど左右差が出てしまい、超アンバランスなボディになってしまいました。笑
また、この頃は毎日200ミリ前後ミルクを足していました。
なんとか“ほぼ母乳育児”にしたくて、母乳量を増やすために、毎日たんぽぽコーヒーを飲んでいました。
濃い目だとちょっと薄いコーヒー、薄めだと香ばしいお茶のようなかんじですが、私には美味しくて、この頃の水分補給はもっぱらたんぽぽコーヒーかルイボスティーでした。
プロに頼って母乳相談室へ
自己流では無理・・・!
と思い、助産師さんに頼ることにしました。
ただ、産院は妊娠中に引っ越してしまったので車で30分の距離。
新生児を連れて通うには大変ですし、なにより助産師さんによって対応が全然違うので、助産院を探すことにしました。
(入院中に「開業助産院は母乳ケアや産後ケアを積極的に行っているからおすすめだよ~」助産師さんに教えてもらっていた)
幸い車で無理なく通える場所に桶谷式の母乳相談室があったので、そちらにお世話になることにしました。
生後24日に初めて母乳相談に行きました。
その頃も自己流の練習を続けていて、1分くらい吸ってくれることが2~3回ありました。
それでも5吸いくらいするとギャン泣きされることがほとんど・・・。
母乳相談室ではおっぱいマッサージをしてもらい授乳量アップを目指しつつ、授乳風景を見てもらって、試行錯誤しながら練習・・・。
もちろんそこでも吸えなかったのですが、「お。これは絶対吸えるようになるよ・・・!」
との嬉しい声をいただきました。
そこで一番学んだことというか、吸えるようになった転機が、マッサージ方法。
それまでは自己流で搾乳を続けていて、力づくでつまみ出すようにしてました。
だけど、
「乳輪から指1本分くらい外側をつまんで軽く圧迫するだけでいいのよ~!」
と言われ、その通りにやるとスムーズに母乳が出てくる出てくる・・・!!!!
しばらく続けると乳首も柔らかくなってくるので、赤ちゃんが吸いやすい状態になって成功確率が上がります。
このマッサージを授乳前に5分間やるように指導されました。
第2回目の母乳相談は初回の1週間後。
相変わらず練習は続けていたものの変化はなく、ひたすら授乳と練習、搾乳、お世話の毎日が続いてました。
マッサージを入念にしてもらって、その後に練習。
この日も体勢を変えたり試行錯誤したものの、吸ってくれず・・・
その後は年末年始でなかなか時間も取れなかったので、しばらくは自宅での練習が続きました。
生後40日で急に直母で吸えるように・・・!
相変わらず、練習→片方授乳→(足りなければ時々ミルク)→搾乳・マッサージ
を続けていました。
が、その日は突然に・・・!
生後40日のことです。
いつものようにギャン泣きされるだろうな~と思いつつ吸わせてみると・・・
なかなかうまく吸えずにグズグズ・・・
何度か繰り返すと吸い始めて、いつもならすぐに離してギャン泣きのところ、離さずに吸ってくれる~~~~!!!!
嬉しくて嬉しくて吸わせ続けて、なんと15分も吸ってくれたのです。
その次の授乳でも10分吸ってくれて、「たまたまじゃないんだ・・・!」と泣くほど嬉しかったのを覚えています。
ただ、まだまだ硬かったせいで、授乳は激痛。
すぐに血豆ができてしまいました。
翌日には血がにじんできてしまい、しばらく授乳をお休みすることにしました。
調子に乗ってすぐに長時間吸わせるから・・トホホ・・・。
お休みしている間はピュアレーンを塗ってラップで保護。
ピュアレーンのおかげですぐに良くなってくれて、1日お休みしただけで済みました。
ただ、この後も吸ってくれる時と吸ってくれない時があり、毎回吸ってくれるようになったのはそれから10日後くらいでした。
陥没は全然治っていなかったし、娘の口も小さかったので口に含ませるのにはかなり苦戦していましたが、生後2か月頃にはスムーズに授乳ができるようになりました。
それと同時に完母でもいけるようになったため、マッサージや搾乳、哺乳瓶の洗浄の手間が省けて、とっても穏やかに、余裕をもって育児ができるようになりました。
まとめ
陥没だったために当初なかなかうまくいかなかった授乳。
片側授乳を続けつつ、練習を続けて生後40日で吸えるようになりました。
妊娠中は「母乳が出なかったらミルクでいいし、どっちでもいいや~」と全然こだわりがなかった私ですが、いざ出産してみると、ミルク育児のうしろめたさや混合の面倒くささがあり、どうにか完全母乳よりの母乳育児でいきたい!と思うようになりました。
そのため新生児の頃は頻回授乳を行いながらずっと直母練習と搾乳・マッサージを続けて、「頭がおかしくなるんじゃないかな?」と思うくらいひたすら授乳のことを考える日々でした。
ただ、私は心強い母乳相談室の助産師さんがいましたし、うちの姉も第一子のときに吸ってくれずに、「上手くいくまで1か月かかったよ~」という話を聞いていたので、“いつかは吸ってくれるはず・・・!”と信じて頑張りました。
ただ、その吸ってくれる日がいつになるのかわからないのが辛いんですよね・・・。
私も出口の見えないトンネルの中にいるかのようでした。
今になってみると、「そんなに頑張らなくてもいいんじゃない??」と思います。
辛すぎて辛すぎて、新生児期の記憶があまりありません。
わが子は可愛いけれど、その頃は可愛いよりも大変のほうが勝っていたと思います。
写真を撮る余裕もなくて、「もっと写真を撮っておけば良かったな~」と後悔しています。
大切なのは「ミルクか母乳か」ではなくて、「笑顔でリラックスして育児ができること」だと思います。
しんどいならミルクに頼ったらいいですし、もうちょっと頑張れそうならばひたすら頻回授乳と練習を頑張ればいい。のではないかな?と思います。
私は頻回授乳を頑張ったおかげで生後2か月からは外出時以外は完母になりましたが、今はまさに娘が哺乳瓶拒否で困っているところです。
育児の悩みは絶えませんなぁ~。
こういうケースもあったよ!ということで、今悩んでいる新米ママさんたちに少しでも役に立てれば幸いです♪